2020年12月11日 悔しさと丁度よさ

打ち合わせへの移動中に立ち寄ったのは、「神奈川県立 生命の星・地球博物館」だ。
入生田駅前にある博物館だ。ある本の中に「入生田」という駅が出てきたのをきっかけに、一度だけ訪問したことのあった入生田駅。

駅のホームや近くの歩道橋にも「神奈川県立 生命の星・地球博物館」の文字が並んでいたのだが、前回訪問時は遅い時間であったため、中には入れず。今回、偶然にもその前を通過することになったので、思わず立ち寄ってしまった。

下調べもないままに入館。入館料すら直前まで知らなかったのだけど。

建物に入った瞬間、プラスの感情とマイナスの感情がダブルでやってきた。
丁寧な作り、高級感のある見せ方、ホール前の入り口はまるでコンサートホールのような作りになっていた。

一方で。
その豪華さに、県立博物館がそこまでする必要あるのか????つまり無駄に立派な施設だ、と思ってしまったのだ。

常設展示場に入ると、その無駄さは羨ましさと悔しさに変わった。
天井高もずいぶんとあり、余裕のある空間レイアウトになっていた。
剥製などが置いてあり、展示物がリアルでボリュームもある。

こんなに楽しい博物館は初めてだった。特に生命や地球の歴史をメインに取り扱っている博物館でこれだけの見せ方をしている博物館はあっただろうか。

展示のスケールが違い過ぎる。この博物館が身近にある環境で育ったら、もっと生命のこと、地球のことに興味が持てたかもしれない、なんて思ってしまった。

住んでいる地域によって、あまりにも学習の動機付け量が違うのでないか、と思ってしまった。
名古屋にも岐阜にも科学館や博物館があるけれど。残念ながら見劣りしてしまう印象だ。

博物館だけじゃないにしろ、そういう差は如実に表れてくるのかもしれない。
いくらインターネットで情報を得ることができるようになったとはいえ、目の前のサイズ感やリアリティに敵うものはない。

ヒグマの剥製を見て、あぁ絶対にこれには勝てないな、とリアルに想像できたのは、実物大のそれが展示されていたからだ。

こういう展示に小さな頃出合えなかったことがあまりにも悔しい。

もう一つ、期待を裏切らない「神奈川県立 生命の星・地球博物館」なのだけど、平日の日中、来観客も少ない中でレストランが営業していたのはさすがだと思った。

オススメのあじフライ定食を注文。薄い色の美味しそうなあじフライが出てきた。

とびっきり素敵なサービスがあったり、料理のクオリティが高かったり、なんてことは無く。想像する程度の味が、きっちりと表現されている。

「まぁ、とりあえず、ちょうどいいくらい」を表現したサービスや料理だったのだ。
例外も嘘もなく、想像していたレベルできっちり収まってくれた。

悔しさと丁度よさがダブルパンチで攻めてきた施設だったのだ。
外から見ただけでは分からないことばかり。実際に目で見て、リアルに感じることは重要だったと思っている。

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